手形割引とファクタリングの違いとは

手形割引 ファクタリング

手形割引とは

取引先企業さまから支払いとして振り出された手形を、支払い期日前に金融機関(銀行)や業者に満期日までの利息に相当する額や手数料(割引料)を差し引かれた金額で換金、現金化するものです。

日本での商業取引でよく使用されてきた手形取引ですが、現行の手形制度は日本独自の制度が発展したわけではなく明治以降にヨーロッパの制度を取りいれて発展させたものであるようです。

手形割引 ファクタリング

 

手形割引は主に銀行が実行しており、割引料は1~3%が多いとされています。

手形割引を実行するにも金融機関の審査を受けることになり、手形を発行する手形振出企業の信用力が重視されます。手形の支払いサイトが長すぎるという理由で金融機関から断らわられることはほとんどないようですが、やはり割引率は上がってしまいます。

 

そして近年では手形取引が減っています。

手形を振り出すにも手形用紙や印紙代などの費用コストがかかること、受け渡しや郵送、紛失・盗難リスクもつきものであることが理由といて挙げられます。また金融機関側が手形の処理には膨大な労力を割くことになることにも一因があると言われているようです。

手形割引 ファクタリング

 

手形取引は減少傾向にあるとは言え、調査対象の3~4割が手形での取引が行われていると平成27年度の中小企業庁による下請事業者への調査結果が報告されています。出所 : 中小企業庁「手形支払いについて」資料7

 

個人的には、「やはり建設業が多いのでは?」と思っていたのですが、こちらの結果を見る限りではそうでもないようですね。

これまでは手形支払いの多かった建設業界で、事務費コストの削減などの観点から手形利用を控えるようになったため、下請会社は、現金支払いは良いものの支払い日までの資金繰りに苦労するようになった、ということなのでしょうか。

 

そこで需要が増えてきたのが、ファクタリングです。ファクタリングであれば、手形割引での買戻しのようなリスクは避けられます。

 

手形割引とファクタリングの違いとは

手形割引とファクタリング、どちらも手数料を支払うことで期日を待たずに早期資金化できるという点があります。

では、手形割引とファクタリングの違いはどこにあるのでしょう?

手形割引 ファクタリング

 

大きな違いとして

手形割引には不渡りリスクがあるという点が挙げられます。

手形割引による資金調達は「手形を担保に現金を貸す」ような形となり、融資と見なされます。よって手形割引では手形を振り出した取引先企業さまが不渡りを起こした場合、その手形はただの紙切れとなり金融機関に買戻し請求されてしまいます。

一方、ファクタリングでは売買契約となるため償還請求権がなく、売掛金の回収リスクもファクタリング会社に移転されます。

つまり払い戻しの義務は発生しません

その代わりにファクタリングでの手数料は割高となってしまうのです。

 

他にも、手形割引では支払いサイトが長いという理由で断られることはほとんどない一方、ファクタリングの場合では売掛金の支払いサイトが長すぎるとファクタリング会社自身のキャッシュフローが悪くなるため、あまり良い返答をもらえないということあります。

実行されたとしてもやはりこちら手数料が上がるでしょう。しかしファクタリング会社の資金力にもよるので一概には言えません。 

手形買取 ファクタリング

 

手形買取とファクタリングの違いとは

手形割引、ファクタリング同様、早期資金化の方法の一つとして手形買取という資金調達方法もあります。

こちらの方がファクタリングと近いようです。そのためファクタリング会社で手形買取も実行しているところが多くあります。

 

手形取引が多い企業さまや割引枠がいっぱいになってしまった場合などにも手形買取サービスは活用できます。

特徴としては買戻請求権なし償還請求権なしが挙げられますね。

ファクタリング同様、手形の売買契約となるために振出企業さまが不渡りを起こした場合でも手形の買戻し義務は発生しません。

 

前述した手形買取サービス内容は一概に言えるものではなく、業者によっても異なるので利用前にはしっかり確認することをおすすめします。

 

まとめ

手形も売掛金もさまざまな使用目的を持ちますが、不渡り、連鎖倒産という危険は常にはらんでいます。

手形割引担保融資手形買取ファクタリングと、企業さまに合わせた活用展開で資金繰りの解決に上手く利用していくのが良さそうです。

手形買取 ファクタリング